起業日記 ― 目次
■起業プロセス
「法人設立」と「年金・健康保険」の手続きが 並行し、ややこしく感じるが、 依存関係は「社会保険に加入するには法人番号(13桁)が必要」 という部分だけなので、あとは別々に考えれば良い。

あわてず真面目に手順を踏めば必ず終わることなので、 面倒くさがらず、むしろ社会の仕組みを楽しみながら学ぶチャンスと思った方が良い。
新法人設立手続き:- 社名の決定
- 本店所在地の決定
- 固定費を抑えられるシェアオフィスがオススメ
- 社印作成(丸印・銀行印・角印・ゴム印)
- 事業目的の決定
- サービスメニュー(顧客価値とサービス料金の一覧)も 作っておくと良い。
- 会社案内も作成しておくと良い。
- 名刺作成
- ネット環境の確保
- ファイルサーバ(リモートワーク対応)
- ドメイン( "*.co.jp" )
- メールアドレス
- Webサーバ (※ホームページ作りは下手に外注すると高くつくので要注意。)
- カレンダー (※Googleカレンダーがオススメ。スマホとPCで同期できて便利。)
- 定款作成・認証(公証役場)
- 資本金払込(個人口座)
- 法人設立申請(法務局)
- 申請日=創立日=会社の誕生日となる。
- 新法人の経営方針・業務規約・帳票/台帳の整備
- 法人(社会の公器)として何をするのかの明確化
- 情報セキュリティの確保(紙・電子とも)
特に紙文書はゼロ化を目標に可能な限り減らす。 - 電子メールの運用設計(format, signature, 誤防止対策)
- 提案書・見積書・請求書・領収書のフォーマット作成
- 領収書の保管ルール決定。
溜め込まず、日々ファイリング&台帳記録すること。
- 会社設立
- 申請日に手続完了予定日を教えてもらえるので、 再度、法務局に出向く。
- 「印鑑カード」を先ず発行してもらう
- 「履歴事項全部証明書」を2~3部ゲットしておく。
- 「印鑑証明書」を1~2部ゲットしておく。
- 法人口座開設(銀行)
- 名の通った銀行ほど法人口座開設の審査は厳しいので、 可能であれば事前の根回しや信頼関係作りをしておく。
- 資本金振替(個人口座→法人口座)
- 法人設立届(国税庁)
- 法人設立届(東京都主税局)
- 「資格喪失証明書」発行依頼(前職の健康保険組合)
- 国民健康保険・国民年金加入手続き(区役所)
- 「資格喪失証明書」が必要
- 子ども医療費の助成を受けている場合は「子育て支援課」への通知も必要
- 「国民健康保険被保険者証」を即日発行してもらえる。
- 「前職の資格喪失日」から「国民健康保険被保険者証」 をもらうまでの医療費は、10割負担。窓口で 「領収書」「診療報酬明細書(レセプト)」をもらい、 後日、区役所に差額の還付手続きを行う。 前職の「健康保険被保険者証」は使わないこと。
- 会社設立
- 社会保険・厚生年金加入手続き(年金事務所)
- 「法人番号(13桁)」が必要
- 「健康保険被保険者資格証明書」を申請しておく
- 法人口座からの引き落としの手続きには 銀行の確認印を押した「保険料口座振替納付申出書」が必要
- 「新法人の健康保険加入日」から、新法人の「健康保険被保険者資格証明書」 をもらうまでの医療費は、10割負担。窓口で 「領収書」「診療報酬明細書(レセプト)」をもらい、 後日、年金事務所に差額の還付手続きを行う。 「国民健康保険被保険者証」は使わないこと。
- 国民健康保険・国民年金脱退手続き(区役所)
- 新法人の「健康保険被保険者資格証明書」が必要
- 「国民健康保険被保険者証」(家族全員分)を返却する
- 子ども医療費の助成を受けている場合は「子育て支援課」への通知も必要
■起業日記
- 2018年11月1日(木)
そろそろ起業の準備を本格的に始めようと決意。 並行して再就職先を探して頂いていた 幾つかのヘッドハンティング会社に、 順次、再就職を断念し独立起業する旨をご連絡し、退路を断つ。 起業に当たっては、何よりも先に 「会社名」を決めなければならないと知り、 色々な会社の名前を調べ始める。 会社形態も「株式会社」か「合同会社」かで悩んだが、 ひとりぼっち会社なので、設立や運営の費用が少なくて済む 「合同会社」にしようと仮決め。
- 2018年11月10日(土)
どういう会社にしたいのか、改めて自己客観視するためにも 「会社案内」を作り始める。
サービスメニューは比較的すんなりと書けたが、 標準価格(値付け)に悩む。 家族を養うためには、これくらい稼がねばならない、 というラインと、お客様が reasonable だと思うであろう価格と、 世間一般の相場を睨んで、さてどうすべきかと悩む。 この悩みは、これから先もずっと続く悩みに違いない。 また、「ひとりで出来ることには限界がある」とも強く思う。 - 2018年11月11日(日)
私(50歳)が独り言で「業務改革のコンサルティングは サービスメニューの価格体系作りが難しいよな…」と呟いたら、 息子(9歳)が元気に「捕ら~ぬ狸の、皮算用ぉ~♪」と 歌いながら通り過ぎて行った。
また、私が「最近、人生の道に迷っている」といったら、 息子(9歳)が「グーグルマップで調べたら?」と言うので、 それだ!と思った。 - 2018年11月16日(金)
未だ日本では信用力の観点で「株式会社」が優位である とのことで、「株式会社」で行こうと考えを改める。 (※なお、肩書について、 合同会社のトップは「代表社員」としか書けないが、 株式会社のトップは「代表取締役社長」と書けるらしい。) 社名は「類似がないこと」 「ネット検索で他の検索結果に埋もれないこと」 を念頭に、これ以上悩んでも仕方ない、 と『カレントカラー』に決定。社名を決めたので、 社印を発注する。この会社、少なくとも10年はもたせるぞ、 という意気込みで、ぜいたくにチタン製の社印セットを購入。
ところで私は、これまで、営業活動なんて、したことがなかった。 これからどうしよう。 私がいくら「私は皆さんのお役に立ちます」と言ってもダメだ。 「あの人は結構、役に立つぜ」と、私以外の人に 口コミで噂を広めて貰わないと。 …あぁ、なるほどそうか、 つまり「言いふらしやすいストーリー作り」が大事なんだ! - 2018年11月23日(金)
無職で迎える年末年始。私をせっせと育てて、 せっかく良い大学・良い会社に入れてくれた母親からは 「お前はルンペン(乞食)だ」と言われるが、 それはルンペンに失礼だろう。 ルンペンは、目の前に置いた小銭受けで凡その「見積額」を示し、 その風体で哀れを誘い心を動かす役務提供の後、 無言で現金を「請求」し、その場で投げ入れさせ「入金」を確認する。 立派なビジネスだ。私は、「どうやってお金を頂くか」の 枠組みすら、描けていない。内心、心配で心配で仕方がない。 それでも母親は、最後は「でも、お前の信じた道なら、起業を応援するよ。」 と言ってくれた。
そうだ、役員報酬の金額を考えねばならない。 年金保険料は役員報酬額で増減する(厚生年金の保険料率は全国一律18.3%。) しばらく売上見込の無い社員一人の株式会社で、 一体いくらに設定すれば良いのだろう。役員報酬は経費扱いだし、 生活費も必要なのでなるべく大きくしたいが、 その分、保険料や住民税も大きくなる。難しい。 - 2018年11月27日(火)
起業に当たって、改めて会社の理念を考えている。 世のため人のために何ができるか、必死に考えている。 でも、世界そのものが一体何のためにあるのか分からないのに、 永続を前提とした会社の理念を考えるって、 何か刹那的で中途半端な自己欺瞞のような気もする。
- 2018年11月29日(木)
社印が出来上がったとの連絡を受けたので、受け取りに行く。 丸印・銀行印・角印・ゴム印の用途をネットで検索。 プロモーション準備の一環として、ホームページを開設すべく、 Webサーバをレンタル。 ドメインも信用力のある「.co.jp」を仮登録。 法人ができたら6ヶ月以内に本登録が必要。 こういう「忘れてはいけないこと」を書き溜めておく 課題管理表が必要だと気付く。
着々と退職→起業の準備を進めているが、 小心者なので恐怖で頭がヘンになりそう。 収入もスッカリなくなり、起業のためにお金も遣い、 準備万端整ったところで「あれ?君の場合は会社を経営する資格が無いんだよ、 知らなかったの?」と言われて全てが頓挫するような夢を見て、 明け方に自分の悲鳴で目が覚める。 - 2018年12月1日(土)
会社設立に向けた課題管理表や管理規定の作成に着手。 案件管理、収支・費用管理、セキュリティ(ファイルやメールの扱い)、 プロモーション管理、リスク管理など、 全部ひとりで決めてひとりで実行しなければならない ということに気付く。
- 2018年12月7日(金)
facebookに「今月末で退職します」と書き込み。 社内での正式なご挨拶は年末ギリギリになるので、 引継ぎ漏れ等を防ぐ意味でも早めに情報リーク。 自分が会社を辞めることで誰がどれくらい困るのかは、 案外自分では分からないものだ。
- 2018年12月15日(土)
本店所在地を確定するにあたり、「自宅でいいや」と 思っていたが、「公私の区切りがつかなくなる」 「郵便物が自宅宛てのものと会社宛てのものが混じるのが怖い」 ということで、シェアオフィス会員になることを決意。 見学→申請→審査→契約まで一週間で完了。 (自前でオフィスを構えるとか、専用スペースのある レンタルオフィスは、固定費が大き過ぎるので、 選択肢から除外。とにかく固定費は「ねばりつく」ので 最小にすることが重要。) なお、ゴム印だけは本店所在地の確定後に発注・作成した。 情報が揃ったので名刺のデザイン・印刷も発注。
パソコンで「起業」と「企業」の誤変換を乱発。 - 2018年12月17日(月)
健康保険・年金関係の手続きは、 一日も隙間を開けてはいけない(未加入期間があってはならない) ということで、かなりややこしい、ということに気づく。 年明け早々には地元の葛飾区役所での手続きが必要なので、 取り急ぎ会社の健康保険組合に年末までに「資格喪失証明書」を 発行し、自宅に郵送してもらうよう申請。
脱サラして個人起業というのは、いきなり真空地帯に放り出されたような 不安を感じるが、登記や健康保健・年金や名刺作成や シェアオフィス契約などの手続きを準備しているうちに、 「私は決して一人ではない。様々な制度に守られ、 様々なサービスに助けられている」と実感できるようになってきた。 - 2018年12月22日(土)
「やよい会計」などの会計ソフトはイマイチ使い方が分からず、 各種帳票や経費管理シートも全部Excelで作成。 現実を直視したくはないが、現時点でありのままの 月別収支計画を入力。 初年度のあまりの赤字額の大きさに、現実逃避で旅に出たくなる。
ひとりぼっち株式会社でも「代表取締役社長」を名乗れるのか調べる。 一人なのに代表とはこれいかに?調べてみると「代表権」とは 「単独で会社を代表して契約等の行為を行える権利」のことなので 一人でも問題は無い。一方「社長」には法律上の規定は無く、 定款に明記すれば好きに名乗って良い。 - 2018年12月24日(月)
クリスマスは家族で教会へ。 道すがらも経費のお勉強。 「美容室代:講演など特別な理由のためであると 説明できる分は経費にできる(定期利用分はダメ)」 「電子マネー(SUICA)のチャージ:会社の旅費交通費にのみ 利用していれば経費にできる (日常利用分とは別の業務用カードを用意すべき)」 とかを調べる。
- 2018年12月28日(金)
前職を退職。午前中に社員証の返却などの最終手続きを終える。 Twitterにこんなことをツイート:『…あぁ、26年間勤めた会社を 本当に辞めてしまった。人間、死ぬ時も、こんな風にあっけなく 境界を踏み越えるのだろう。シュヴァルツシルト面を跨ぐように。』 午後はその足で業務用のノートPCを購入。 これは最も重要な商売道具なので、 どこでもストレスなく仕事できるようハイスペックなものを購入。 (※ LAVIE Hybrid ZERO HZ750(メテオグレー)。 iCore-7、メモリ8GB、ストレージ512GB(SSD,PCIe)、 タッチパネル付き、重量831g。Windows10が10秒で起動。) 名刺は、何回かデザインの修正を行ったが、無事、年末に届いた。 (※「名刺」は「外見」と共に「一番最初のコミュニケーションツール」 であり、 かな~り大事。)
定款の作成に必要な全ての情報を、会社設立でお世話になっている 税理士さんを通して行政書士に送付。この際、 「割印」と「契印」の違いを初めて知った。 一つの文書の中の複数のページが一連のものであることを 示すために見開き中央に押すのは「割印」でなく「契印」とのこと。 - 2018年12月31日(月)
プータロー(無職)で除夜の鐘を聞き、平成最後の年明けを迎える。 もっと感傷的な気分になるかと思いきや、 そうでもなかった。 ただ、妻も子供(2人)もいるのに、しばらくは無収入 という恐怖は、常に感じる。
- 2019年1月1日(火)
ファイルサーバのフォルダ構成、メール誤送信防止ツールの導入、 セキュリティやファイルバックアップのルール作りと試行を、 実業務で使う講演・研修資料や取引帳票の作成と並行して実施。 ファイルの命名規則や版管理、クラウドストレージと ローカルディスクの使い分け方など、細かいところで延々と悩む。 あと、知らない内に様々な情報(個人情報)が クラウドに吸い上がっていることに気付き、色々削除した。 お正月は、ほぼ資料と作業環境の整備に費やした。 あと、手作りWebサイトのレスポンシブ化 (PCでもスマホでも綺麗に見えるようHTML/CSSを修正) するのに、結構時間をかけてしまった。 本来、シャチョーが時間をかけるべきことではなかろう。 でも、久々にコーデイングしたので、楽しかった。
年始早々、喪中の方にうっかり年賀状を出してしまったことに気づき、 お詫びの寒中見舞いを送付。 これが業務だったら大変だ、ということで 不要な紙をとにかく捨てまくる。 二度と情報事故を起こさないようにしないと。
Twitterに、次のようなナマイキなことを呟く。 『「50歳で脱サラ・起業とは、随分思い切りましたね」と良く言われる。 「60歳定年まで脱サラしないとは、随分思い切りましたね」と言い返してやりたい。 絶対成功して有名になってやる。』 - 2019年1月4日(金)
葛飾区役所に行き、前職の年金・健康保険の資格を喪失した 12/29(土)から、「国民年金」「国民健康保険」に 加入していたことにするための手続きを実施。 家族全員分の「国民健康保険」の保険証を即日発行してもらう。 もし保険証がない期間に家族が病院に行ったりすると、 一旦は全額(10割)負担し、病院に「領収書」と「診療報酬明細書」を 発行してもらい、後日、「葛飾区役所 国保年金課 給付係」に 申請すれば7割分の還付が受けられる。また、葛飾区では 「子ども医療証(マル子)」分は残りの3割分も「子育て支援課」に 申請すれば還付される。幸い、年末年始は家族の誰も医者にかからず、 還付の手続きをする必要は生じなかった。
ちなみに、区役所の職員から「ご家族全員、無職ですね?」 と念を押されて、軽いショックを受ける。 確かにそうだ…。現時点では、家族全員、無職なのだ。 そうそう、混雑している区役所や銀行の窓口に行くときには、 マスク必須です。特にこの季節、ゴホゴホ咳き込んでいる人が 結構いました。 - 2019年1月5日(土)
Webサイトや、講師募集などに使う履歴書で、写真が必要。 「ひとりぼっち株式会社」でコンサルタントとして生きていくので 写真は重要であろうということで、ちゃんと写真スタジオで 証明写真、ポートレートの両方を撮ってもらう。
そろそろ領収書が溜まってきたので管理方法を決める。 Excelで台帳管理、領収書・請求書などはすべて A4再生紙に糊付けしてバインダー管理する方法に統一。 - 2019年1月7日(月)
定款の認証が終わったとの連絡を頂き、直ぐに 資本金600万円をA銀行の個人口座から引き出し、 即座にB銀行の個人口座に入金、通帳のコピーを作成、 税理士さんに送付。これで会社設立までに必要な準備はほぼ終わり。 幾つか「提案書」「見積書」を発送。 講師の募集があったので論文を送付。 まだ会社設立前なので少々フライングだが、とにかく動かねば。 自作のフォーマットに朱く社印を押して提出、気が引き締まる。
シェアオフィスには、あえて普通のサラリーマンと同じ ラッシュの時間に出勤。生活のリズムをキープして、 ダラダラしないようにしないと。脱サラ・独立起業という 大きな環境変化に身体や精神を馴染ませる「慣らし運転」。 サラリーマンなら仕事始めから色々な挨拶や会議があるだろうが、 ひとりでシェアオフィスで資料を作成していると、 強く孤独を感じた。 「自由」は、気持ち良いことではなく、恐ろしいことなのだ (…と、サルトルみたいなことを言ってみる練習)。
なお、自宅からシェアオフィスまでの通勤経路は 複数あったが、普段の行動パターンを良く検討してから 定期券を購入した。 (心のふるさと「秋葉原」が 通勤経路に含まれるようにしたかっただけ。) - 2019年1月11日(金)(大安吉日)
税理士さんと一緒に、法人登記に必要な書類一式を携えて「東京法務局」に行く。 (※「会社登記申請書」、「定款」、設立資金の「払い込み証明書」、 「本店所在地および資本金決定書」、代表者の「印鑑証明書」など。 税理士さんに全て作って頂いた。) 無事に申請を受理される。この日が会社の創立記念日に確定。 創立前の費用も「創立費」として経費にできる。 なんだかんだで75万円も使ってしまった。
- 2019年1月16日(水)
登記事項証明書が発行されたら、(1)税務署への法人設立届出書 (2)日本年金機構への社会保険に関する新規適用届 の提出が必要。 社会保険については「千代田年金事務所」に行き、用紙を受け取る。 日本年金機構に提出する社会保険の主要な書類は以下の通り。
- 事業所の「新規適用届」
- 従業員の「被保険者資格取得届」
- 従業員の家族の「被扶養者届・第3号被保険者関係届」
「東京国税局 麹町税務署」は、「東京法務局」と同じ 九段第2合同庁舎にある。「東京都主税局 千代田都税事務所」も 神田駅の近く。シェアオフィスのある九段下から、 法務局・税務署・社会保険に関する手続きの窓口が、 全て歩いていける範囲にあるというのはラッキー。- 法務庁 東京法務局は、【法務省】管轄。 法人登記を行う。
- 日本年金機構は、【厚生労働省】管轄。 社会保険(健康保険、厚生年金保険)の新規適用届を提出する。
- 国税庁 東京国税局は、【財務省】管轄。 法人設立届出書を提出する。
- 東京都主税局は、【東京都】管轄。 法人設立届出書を提出する。
- 2019年1月17日(木)
日本年金機構への健康保険・厚生年金保険の「新規適用届」は、 設立より5日以内に提出とあるので、1/16(水)が期限だが、 法人登記簿謄本(履歴事項全部証明)の写しが必要で、 東京法務局に確認したが1/17(木)朝イチに出向いたところ まだ登記手続きが完了していないとのこと。 政府施策として株式会社・合同会社は ファストトラック(優先処理)化され、3日を目処に 登記が完了するとのことだったが、 政府の掛け声とは裏腹に現場はテンテコマイなのか、 単に年始なので混雑していたからなのか。
もしかすると午前中に処理が終わっているかもと思ったが、 問合せ用の電話は、ずっと話し中。 意を決して再び法務局へ。 窓口の方に聞くと、ニッコリ笑って 「カレントカラー様ですね、登録完了しております」 …おおっ、嬉しい♪笑顔に癒されました。 また、初めて公式に社名を呼ばれたのも感動的でした。 さて、「登記事項全部証明書」をゲットして、 そこに【会社法人等番号】(12桁) があったので、 これで社会保険の新規適応手続きも進められるかと思いきや、 これは【法人番号】(13桁)とは 似て非なる番号なのだった。 次は国税局に行かねばならないのか…? ……あぁ、このダンジョン、フラグ立てが面倒です。 なかなか外に出られません。 - 2019年1月21日(月)
法人口座開設のため「みずほ銀行 亀戸支店」へ。 口座は普通と当座があるが、「ひとりぼっち株式会社」なので 普通口座で良いだろう。 最近は法人口座開設の審査は非常に厳しくなっている とのことで、結構ドキドキだ。
- 2019年1月28日(月)
いつの間にやら、 公式に法人番号 が 割り振られました。 銀行口座開設審査も合格しました。 前職退職が2018年12月28日、本日が2019年1月28日。 奇しくも丁度一ヶ月。やっと経営・営業のための「箱」だけは、 しっかり整えることができました。 これから本格的に、世間様へのご恩返しを していこうと思います。
- 2019年1月30日(水)
法人口座開設の手続きに、みずほ銀行へ。 大した手続きもなく、無事に法人の通帳をゲット。 法人デビットカードも申し込む。 Amazon Business は、どのみち入ろうと思っていたが、 銀行とのタイアップ企画でクーポンのプレゼントがある とのこと。ご祝儀、確かに頂きました。
まさか今日時点で法人口座の通帳まで作れるとは 思っていなかったが、作れてしまったので、 「健康保険 厚生年金保険 保険料口座振替納付(変更) 申出書 兼・同保険料口座振替依頼書」という 非常に長い名前の帳票に、その場で銀行の確認印を 頂き、口座番号も記入。その足ですぐに 日本年金機構に行く。- 新規適用届
- 被保険者資格取得届
- 被扶養者異動届 兼 国民年金第3号被保険者届
- 法人登記簿謄本(※登記事項全部証明書でOK)
- 法人番号指定通知書等(※国税局法人番号公表サイトのページでOK)
- 保険料口座振替納付申出書
- 健康保険被保険者資格証明書の申請書
- 2019年1月31日(木)
登記関連の手続きが全て終わったので、 会社用のドメイン(current-color.co.jp)を 「仮登録」から「本登録」に切り替え。 仮登録から6ヶ月以内に本登録に切り替えないと ドメインを取り消されちゃうからね。
国税庁と東京都主税局への「法人設立届」は 税理士の先生にお任せ。 わざわざ事務所に出向く必要はなく オンラインで届け出できるし、 設立から二ヶ月以内に実施すれば良いとのこと。 …ん?ということは、国税庁への 「法人設立届」を出していないのに、 自動的に【法人番号】(13桁)が 割り振られたということかな? それとも、税理士の先生が、 もう手続きをしてくれたということかな? いずれ確認せねば。 ( 追記:国税庁「法人番号に関するお知らせ」を読むと、 『設立登記完了日の4~5稼働日後の夕刻に、 法人の基本3情報((1)法人番号、(2)商号又は名称、 (3)本店又は主たる事務所の所在地)を国税庁法人番号公表サイト で公表いたします』とあるので、 「法人設立届」を出さずとも法人番号は採番される模様。 法人登記を管轄する【法務省・法務庁】と 法人番号を管理する【財務省・国税庁】が ちゃんと自動連携している。素晴らしい。 )
今回の一連の手続きで思ったことは、 各種手続きは、さほど焦る必要がないということ。 未来日の手続きはできない。 過去日に遡って 「記録上は矛盾や隙間がないようにする」 ことがポイントなのだ。 - 2019年2月2日(土)
社会保険への切り替えの申請は完了しているが、 まだ「健康保険被保険者資格証明書」等は ゲットしていない状態。 以下の納付書が来ている状態。
- 「国民健康保険料決定通知書兼納入通知書」(葛飾区)
家族4人分の12月~3月の「4か月分」を、 1~3月の「3か月」各月で分納するか、 一括納付するかを選べる。 - 「国民年金保険料納付書」(葛飾年金事務所)
私と妻の2名それぞれに、12月~3月の「4か月分」を、 12~3月の「4か月」各月で分納するか、 2~3月分を前納するかを選べる。
- 「国民健康保険料決定通知書兼納入通知書」(葛飾区)
- 2019年2月4日(月)
退職→独立起業の手続きも、いよいよ終盤戦。 【紙は悪】を合言葉に、とにかく不要な紙を捨てていく。 それでも残る紙を見ながら、現時点での残作業をまとめておく。
- 社会保険の「健康保険被保険者資格証明書」受取と、 国民保険(国民年金、国民健康保険)の脱退
- シェアオフィスやレンタルサーバの自動引落口座を 法人口座に指定
- 国税局、東京都主税局への「法人設立届」提出(設立後2ヶ月以内)
- 前職の企業年金の受け取り。私は第一・第二年金を一時金で受け取り、 第三年金を終身受給する選択をした。一時金については、 資格喪失月(2018年12月)の 翌月末頃に企業基金から「一時金給付通知書」が、 翌々月に運用機関(信託銀行)から「一時金給付のお知らせ (退職所得の源泉徴収票)」が届き、送金される。
- 「確定拠出年金(DC年金)」は、退職日の2~3か月後に 「加入者資格喪失のお知らせ」が届くので、移換先の銀行での 「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の申し込みを行えば良い。 掛金をかける「加入」ではなく、単に年金を 移して「運用指図者」なる予定。 途中で「加入」することも可能なので。
- 「雇用保険」については、私の場合、退職(2018年12月28日)後、 直ぐに会社設立(2019年1月11日)したので、受給要件を満たさない (当該期間「失業の状態」にあるとは認められない)ため、 雇用保険の受給ルールや、「公益財団法人 産業雇用安定センター」の 案内などは、一度目を通したくらいで廃棄した。
- みずほ銀行で法人口座を開設した特典。3/31(日)までに 「みずほビジネスデビット専用セルフ登録ポータル」経由で Amazon Businessに新規登録すると、10,000円(税込)購入で 4,000円オフになるクーポンが利用できる。何を買おうかな。
- 2019年2月5日(火)
シェアオフィスに立ち寄ったところ、 郵便物が溜まっているとのこと。 「健康保険被保険者資格証明書」が届くにしては 早すぎるし、何だろうと思ったら、 一つは国税庁からの「法人番号指定通知書」。 いやいや、もうとっくに知ってまんがな…。 その他は全て広告・チラシであった。 法人を設立すると、自動的に送付されてくる仕組みなんだな。 「社会保険各種手続/労働保険各種手続代行サービス」 「オフィス用品通販カタログ申込書」 「税理士面談設定サービス」 「創業融資調達/補助金・助成金申請サービス」 「ホームページ制作サービス」 「税理士(新設限定応援パック)」 などなど。確かに会社設立後に必要なものばかりだ。 私の場合、税理士さんは以前からお付き合いのある方に頼んだ。 オフィス用品は Amazon Busness を使う予定。 資金調達や補助金の申請は不要。 社会保険関連の手続きは、ひとりぼっち会社で 従業員を雇う予定など無いので簡易なため、 自分で済ませた。 ホームページはHTML/CSSのコーディング経験が あったので、シンプルなものを自分で作ってしまった。 そんなわけで、これらのチラシは全てゴミ箱行き決定。
- 2019年2月7日(木)
新法人宛に「健康保険被保険者資格証明書」が届いた。 これで、病院窓口で10割負担しなくて済むし、 国民保険(国民年金、国民健康保険)からの 脱退手続きも進められる。
自宅個人宛に前職の企業年金「一時金給付通知書」が届いた。 支給日は2/13(水)とのこと。 これで、前職の退職金と企業年金を受け取り終わる。 それなりの金額なので、普通預金に置いておくだけでは 勿体ない。運用を考えなければいけないな。 - 2019年2月9日(土)
自宅に「確定拠出年金の加入者資格喪失のお知らせ」が 届いていた。これで企業型から個人型(iDeCo)への 移換手続きができる。 掛金を毎月かける「加入者」になるか、 掛金を入れない「運用指図者」になるか、 選択の余地があるが、まだ自分の収入の目処が 立っていないので「運用指図者」として申し込んだ。 しかし、積立時の掛金は全額所得控除されるので、 安定収入の目処が立ったら「加入者」に 切り替えるべきだろう。 (ホントかな? 所得税に関する 源泉徴収と年末調整について、 別途勉強せねばなるまい。 サラリーマン時代は、会社が全部 計算してくれていたからなぁ。)
- 2019年2月10日(日)
経費管理のために領収書をA4再生紙に糊付けし バインダーにファイリングする日々。 税金については税理士さんに頼るつもりで 殆ど勉強していないが、それではマズかろうう。 「法人の代表取締役としての私」と「個人としての私」の 区別をキチンとつける必要がある。 SUICAカードも仕事用と私用で分けてある。
まずは「個人としての」お金について。役員報酬を30万円/月とする。
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)の 「都道府県毎の保険料額表」を見ると、 標準報酬が290,000円~310,000円の場合、 折半額ベースで、健康保険料17,205円/月(介護保険該当)、 厚生年金保険料27,450円/月と分かるので、 これを引いた給与は255,345円/月となる。
- 国税庁の「給与所得の源泉徴収税額表」の月額表を見ると、 社会保険控除後の給与が254,000円~257,000円で 扶養家族が3人の場合の徴収額は1,900円となる。
報酬額から社会保険料(折半分)と所得税(源泉徴収額)を引いた 253,445円/月が「個人としての私の手取り」であり、 法人口座から個人口座に毎月振り込む金額になる。 …という計算であっているかな…。 個人としての所得税は、法人が源泉徴収で支払う一方、 住民税については、昨年度の収入に応じて決まる。 2018年12月28日に退職して、まとまった退職金が 入っているので、2019年の住民税は とんでもない額になるだろう。 住民税は「特別徴収(毎月天引き)」と 「普通徴収(年4回、自分で納付)」があり、 普通徴収の納付金額が5~6月頃に郵送されてくるらしい。 退職金は勤続年数に応じて課税額が控除される とはいえ、東京都民税・葛飾区民税を合わせると、 相当な額になる(「住民税自動計算サイト」で試算できる)。 退職直後の1年は結構苦しい。
次に「法人としての」税金に目を向ける。 仮に法人所得が5百万円/年としてみる。 (売上から経費を差し引いた所得(利益)が、 初年度からこんなに大きくなるわけがない、 というか、初年度は赤字決算を見込んでいるのだが、 それだと法人税計算の練習にならないので、 あくまで仮に。)
- 法人税: 資本金が1億円以下の中小企業の場合、法人税率は 法人所得が800万円以下なら15.0%。 800万円を超える場合は23.9%。 今は5百万円/年としたので、750,000円/年。
- 法人住民税: 東京都主税局の「法人都民税」を調べると、 東京都23区(特別区)、従業員50名以下の場合、 標準税率が12.9%なので法人税割が 645,000円/年、均等割が70,000円/年となり、 法人都民税の合計は715,000円/年。
- 法人事業税: 東京都主税局の「法人事業税」を調べると、 400万円を超え800万円以下の 法人事業税率は5.1%。 従って法人事業税は255,000円/年。
- 地方法人特別税: 東京都主税局の「地方法人特別税の概要」を調べると、 これは法人事業税の所得割額に税率を乗じて 求めるもので、外形標準課税法人以外の税率は43.2%、 従って地方法人特別税は110,160円/年。
- 消費税: 消費税率は8%だが、 出資金が1,000万円以下の法人の場合は 設立から2年間は納税が免除される。
- 固定資産税: 固定資産評価額×税率(1.4%)。 10万円以上のものは定額法・4年で償却する。 青色申告するならば、少額減価償却資産制度により 30万円未満なら一括計上できる。 ノートPC(187,690円)を対象とするなら、 固定資産税は2,628円/年。
ざっくり言えば、 所得の500万円から183万円(37%)が 税金で持っていかれるという計算。 ひえ~、ホントかな、計算合っているかな。 まぁ、初年度は赤字だろうから、 こんな心配はしなくても良いと思うけれど。 来年度以降、安定して売り上げが立つようになったら、 確かに役員報酬額を含む経費管理は重要そうだ。 「領収書は何でも保管しておけ」と 良く言われるが、なるほどと思う。 利益(課税所得)にしてしまえば 約4割が税金で持っていかれるのに対して 経費は非課税。 だからといって経費を無駄遣いすれば良い というわけではない。 事業を大きくするのに必要なお金は経費として堂々と使い、 事業を大きくして利益が出たらしっかり税金を納めよう。 そのために経費は非課税になっているのだろうから。
- 2019年2月12日(火)
会社近くの千代田年金事務所から届いた 「健康保険被保険者資格証明書」を持って、 地元の葛飾区役所に、国民健康保険、国民年金からの 脱退の手続きに向かう。 健康保険の手続き書類を確認すると、区役所記入欄で、 社会健康保険の資格取得日が平成31年1月30日なのに、 国民健康保険の資格喪失日が平成31年1月31日と記入され、 「これでは1月30日に両方の保険に入っていたことに なってしまわないのですか?」と質問したら、 「事務手続き上、新たな保険に関する 資格取得の確認作業があったことを考慮して、 このように記載するルールになっている」 という、分かったような分からないような説明だったが、 とにかく「1月分の国民健康保険料、国民年金保険料は 支払わなくて良いことは間違いない」とのことなので、 これ以上こまかく突っ込むのはやめておく。 その足で「子育て支援課」で子ども医療保険の 登録情報の変更申請も済ませる。 国民健康保険については、 3週間しか有効でなかった被保険者証を返却し、 全ての手続きが完了。国民年金については、特に 脱退の手続きは不要とのこと。
国民年金保険料は、既に私と妻の分の 12月~3月分の納付用紙が届いていて、 区役所の方から「その用紙の12月分だけを使い、 他は廃棄して良い」との明確な説明があったので、 妻と私の12月分だけコンビニで支払った。 一方、国民健康保険料の方は、 今の納付用紙は全部破棄して、 3月頃に別途郵送されてくる 再計算された保険料に基づく納付書を使って 払込みしてください、とのこと。 年金保険料と健康保険料では 支払い方が違うのだ。 まぁともかくこれで、 (前職)社会保険→(一時的)国民保険→(新会社)社会保険の 一連の切り替え手続きは全部終わったことになる。 は~…、長かった。 - 2019年2月13日(水)
「健康保険被保険者証」カードが、家族4人分、届きました。 ちゃんと事業所名称が「株式会社 カレントカラー」です。 社会の仕組みの中に、組み込んで頂けたのだなぁ、 という実感が湧いてきています。
- 2019年2月20日(水)
「欲求5段階説」は非常に有名だが、なんと、 マズローは亡くなる直前に6段階目として 『自己超越(Self-transcendence)』を追加していたと聞き、 驚愕した。確かにWikipediaにも明記されている。 私がサラリーマンを辞めて社会の公器として会社を創ったのは、 まさにこの6段階目を目指しているからだ、と思えて めっちゃ腹落ちした。
- 2019年2月21日(木)
法人のクレジットカードが届いた。 これで Amazon Business にも加入できる。 カードの名前は『みずほビジネスデビット』なのだが、 既にある法人のキャッシュカードが デビットカードとして使えるので、 このカードの有難みはクレジット機能である。 デビット機能も選択できるのではあるが。 ちょっとややこしい。
- 2019年2月23日(土)
退職して時間ができたら是非とも受講したかった TOGAF9の3日間研修、とても面白かった。 翌日、認証試験を受けて、その日の夜に メールで合格通知を受け取る。 飛び上がりたくなるほど喜んだ。 今回はチョット危ないかな、とも思ったが、 全資格認定試験一発合格伝説を維持することができた。
試験も終わって精神的にラクになったので、 前職で無造作に溜め込んだ名刺整理に着手。 「前の会社の看板でお付き合い頂いただけ」 の方々の名刺は全てシュレッダー廃棄。 残った名刺は、 Amazon Businessで買った名刺バインダーに整理し、 スッキリ。
これで、2018年12月28日に退職した時点で リストアップした課題一覧も、 ほぼ全て「済」の状態になった。 我ながら良く頑張ったなぁ。 - 2019年2月27日(水)
色々と郵便物が届いていた。
先ずは個人宛の『特別区民税・都民税 平成30年度 税額決定納税変更通知書』で、 2018年12月末に退職したため、2019年1~3月分は 給与天引きから個人納付に切り替えるという通知。 今までは「給料から天引きされていた」ので あまり意識していなかったが、 今の給料が無い状態で「税金として持っていかれる金額」を 剥き出しで請求されると、かなり精神的に堪える。 なお、「納付書兼納入済通知書」に「Pay-easy(ペイジーマーク)」 がついているので、銀行のATMで キャッシュカードから簡単に支払えるらしい。 今度やってみよう。 平成31年度は、退職金も含む給与所得額から算定された年税額を 納める必要がある。多分、悲鳴をあげると思う。
次は法人宛。 日本年金機構からの (1)『適用通知書』で、これは 事業所の社会保険への新規適用処理が終了した通知であり、 決定された「事業所整理記号」と「事業所番号」が 書かれているので、大切に保管しておく必要がある。 同様に、(2)『健康保険・厚生年金保険資格取得取得確認 および標準報酬決定通知書』で、 会社の従業員としての被保険者の資格取得および 保険料の算定基準となる「標準報酬月額」の 決定内容が通知される。 また、(3)『健康保険被扶養者(異動)決定通知書』で、 被扶養者(配偶者と子ども)の 決定内容が通知される。 以上(1)~(3)は、申請通りに決定しましたよ、という お知らせで、更に、(4)『保険料納入告知額・領収済額通知書』が 送られてきており、(2)の「標準報酬月額」から算定される 「健康保険料」「厚生年金保険料」「子ども・子育て拠出金」の 合計金額が通知され、「指定振替日(納付期限)前日までに 法人口座残高を確認してください」と書かれている。 実際のところ収入が無い状態で「えいや」で決めた 役員報酬額から律儀に計算された社会保険料が バッチリ引かれるようになっており(「子ども・子育て拠出金」の 870円は想定外だったが)、 イヤハヤお金というものは予定通り しっかり出ていくものだなぁと痛感(当たり前)。
お金が出ていく手続きは漏れなくしっかりやっているが、 お金が入ってくる営業努力は全然やっていないので、 つくづく私は経営者では無いなぁと、がっくり肩を落としている。
ところで、 書類や予定が「仕事」なのか「プライベート」なのか、 しっかり分けないと、思った以上にごちゃごちゃしてくる。- 書類は、全てクリアファイルに入れて、 仕事用は赤シールを、 プライベート用は緑シールを、 クリアファイルの右上に貼っている。
- googleカレンダーは、 仕事の予定は赤色、 プライベートの予定は緑色、 ワークや移動などはデフォルトの青色にしている。
- 2019年3月3日(日)
税務署への法人設立届出書の提出期限は2ヶ月、 ということで、3/11(月)までに電子申請するため、 税理士の先生と提出書類の確認を開始。 先生から送られてきた書類は以下の通り。
まずは、「国税庁麹町税務署」向け:- 法人設立届出書
- 青色申告の承認申請書
- 申告期限の延長の特例の申請書
- 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
- 法人設立届出書
- 申請書の提出期限の延長の処分等の届出書・承認等の申請書
- 2019年3月13日(水)
「請求書」をはじめて発送。 自分の作った会社で、自分がやった仕事で、 自分の法人口座に、 お金をくださいと請求した。 やっとここまで来たか~! 入金確認まで、あとちょっと。 4月以降の仕事もボチボチ見えてきた。 やっと「仕事が回り始めた」という感じがしてきた。
実際に業務を回してみると、色々と非効率が見つかる。 文書番号の採番ルールも、 リモートワークのセキュリティと利便性のバランスも、 捨ててはいけない紙の保管ルールも、 とにかくあらゆる業務プロセスを 少しずつ継続的に改善している。 この会社が一年潰れずに事業を続けられたら、 かなりの事業運営ノウハウが溜まるだろうし、 業務プロセスも鍛えられているだろう。 それもドンドン公開していこう。 頑張るぞ。 - 2019年3月22日(金)
予定通り『葛飾区国民健康保険料変更通知書兼納入通知書』 がやってきた。12月29日・30日・31日の たった3日分のために、こんな高額な保険料を払うのかよ、 と考えてはいけない。逆に、1月は1日から29日まで ほぼ丸々一ヶ月国民健康保険を使える状態だったのに 一円も払っていないのだから。 1月からは法人として健康保険を払っているが、 役員報酬が低いので、健康保険料も低め。
そういえば「子ども・子育て拠出金」は 全額が法人負担だと、税理士の先生に教えて頂いた。 法人としての自分が、個人としての自分に示す 「給与明細書」の「控除」に記入するのは、 結局「健康保険料(折半)」と 「厚生年金保険料(折半)」の2つのみ。
あと、「法人設立届」への添付書類として 一応は作成した「設立趣意書」も 殆ど提出されておらず制度として形骸化している とのことで、提出しないことにした。 税理士の先生から「長年この仕事をしているが、 こんな立派な『設立趣意書』は見たことがない」 と言われて、ちょっと嬉しかった。 - 2019年3月26日(火)
ポストに国民健康保険料の『督促状』が来ていて 何事かと思う。いや、払ったよ、絶対、払った。 確認すると、やっぱりちゃんと払っていた。 書類を捨てなくて良かった。 3月18日発行の変更通知書が20日に届いたので 21日にコンビニで納付している(納期限4月1日)。 一方、督促状は3月22日発行で26日に届いており、 「3月14日現在滞納の方に送っています」(納期限4月5日) との由。 …おい、変更通知書を3月18日に発行しているのに、 3月14日現在【滞納】とは何事か。 通知書を受け取ってもいない、 それどころか発行もされていないのに、 【滞納】呼ばわりされる言われは無いぞ、失敬な。 あと、確認作業に要した時間を返せ。 …などと、大人げなくブツブツ思うも、 区役所側の業務分担設計も色々と大変なんだろうなぁ、とも思う。 多分、『督促状』を発行する部署は、何らかのデータベースから 対象候補を機械的に抽出して機械的に発行するだけなのだろう。 納付確認日には変更通知を発行すらしていないこと、 督促状の発行前日には納付が行われていること、 などは関係なく、ただ納期限が近いので発行した、と。 (納期限が4月1日と4月5日で微妙に違っているのは 何故なのだろう。督促状の場合は オマケで少し待ってあげるのかな。) 督促状には『納付の確認には2週間ほどかかる場合があります。 すでに納めた方は、行き違いですのでご了承ください。』 とも書いてあったので、本件の追求はここまでにしておく。
- 2019年3月27日(水)
事件発生。 打合せの時間に先方に訪問したところ、 「明日ですよ」と言われ、ショックを受ける。 今朝、自宅を出る時、周囲に大量にカラスが集まっていて、 何か不吉なことが起こるとの神の警告だと感じていたのだが、 これだったか…。 もしクライアントとの打ち合わせだったらと思うと ゾッとする。前日だったので、まだ no show(連絡なく約束の場に現れない)にならずに 済んだが、先方にもご迷惑をかけたことは間違いない。 明日、何かお詫びの品を持っていこう。 再発防止のため、 「日程確定に至ったメールなどの情報を、 スケジュール管理ツール(google calendar)の説明欄に 必ずコピーし、常に二重チェックできるようにしておく」 というルールを、 クライアントとの打ち合わせ以外でも徹底するよう、 業務規程を改訂した。 クライアントとの打ち合わせでないということで 気の緩みがあったと反省している。 クライアントとの打ち合わせだろうが、そうでなかろうが、 プライベートの約束だろうが、間違いが生じれば、 謝罪や再調整の手間、時間や交通費のムダが 発生することには、違いがない。 とにもかくにも、猛烈に反省した。 「ひとりぼっち株式会社」の社長は、 ちょっとした気の緩みが、全て 致命的な品質事故に直結し得る。 「社会の公器でありたい」などと偉そうなことを言いつつ、 覚悟も緊張感も足りていなかったと痛感している。
- 2019年3月28日(木)
iDeCo(個人型確定拠出年金)に関する 「口座開設のお知らせ」と 「コールセンターパスワード/インターネットパスワード設定のお知らせ」 が別々に届いていた。加入者口座番号とパスワードを 別々の郵送物で送るとは、念入りだな。 私もメール送信時は添付ファイルのあるメールと パスワードは別メールで送るが、 これはツールを使っているので、手間ではない。 一方、物理的な郵送物でユーザIDとパスワードを 別々に送付するのは、それなりのコストを要する。 どこまでセキュリティにコストをかけるか。 とても難しいテーマだと思う。
- 2019年4月8日(月)
3月分の給料(役員報酬)を、 法人口座から個人口座に振り込んだ。 (一週間ほど遅れた。てへっ。) 生命体としての「私」は一つだが、 「会社の社長」としての私と 「生活のためにお金を稼ぐ父親」としての私は、 別なのだと、改めて思う。 それにしても、やっぱり「自分から自分にお金を振り込む」 ということに滑稽さを感じるし、 振込手数料432円が勿体ないとも感じる。
- 2019年4月12日(金)
税理士の先生にお会いし、色々伺った。 取り敢えず収支の管理は「ほぼ全く問題無い」とのお墨付きを頂いた。 敢えて言えば、Suicaカードのチャージは厳密には経費ではない (電車を利用した時点で費用になる)ので、 面倒でも履歴印字し個別に行先など管理した方が良いとのこと。 Suicaカードで色々なものが買えてしまうから。 接待費・スーツ代・美容代なども、 事業のためと判断するなら、堂々と費用計上して良いとのこと。 (もしかすると一部は経費と認められない可能性もあるが、 計上しておかなければ認められる可能性はゼロなので、 事業のためだと説明できるなら記録しておくべし、とのこと。) あと、1月・2月分の給料は、今からでも遅くは無いので、 法人→個人に振り込んでおいても良いのでは、とのことでした。 (法人としては収入が無い状態なので迷っていたが、 赤字は9年間繰り越すことができるとのことで、 働いた分は振り込んで良いでしょう、とのこと。) また、創立費や突然の接待などで 個人の財布から使ったお金も、 特に借用書等作らなくて良いので、明細のどの分かを明らかにした上で 法人→個人に振り込めば良いとのこと。 いやー、細かいところまで色々スッキリしました。
あと、税務署宛の電子申請済の下記書類の 「写し」を紙で頂きました。 これで国と東京都に対して 「会社をこしらえましたんで、 今後、税金を納めさせて頂きまっせ」 との連絡が完了したことを確認できました。- 国税庁宛
- 法人設立届出書
- 青色申告の承認申請書
- 申告期限の延長の特例の申請書
- 給与支払等事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
- 都税事務所宛
- 法人設立届出書
- 申告書の提出期限の延長の処分等の届出書・承認等の申請書
- 国税庁宛
- 2019年4月13日(土)
Suicaは券売機から利用履歴を出力し、 創立から今までの分をExcelに一件一件写し、 スケジュール表と照らして目的地を確認・追記し、 私用分を差し引いた。 Suicaチャージ費を経費と見なすのではなく、 きちんと業務利用分だけを計上できるようになった。
支払の時点で、必ず「法人口座」から現金を引き落とすなり デビットカードやクレジットカードで支払う、という運用は 現実的ではない(なるべく、そうすべきではあるが)。 私個人の財布から現金で 仕事用の支払いをすることは、 今後も無くなることは無いだろう。 また、今回、業務用Suicaカードの履歴を 一件一件確認して思ったが、 つい私用で使ってしまうことも避けられない。 そこで、支出明細表に「立替払戻日」欄を一列追加し、 法人→個人への給与振込の際に、「立替払戻日」が同じ 費用を合計して、追加支給することにした。 業務用に作ったSuicaも、 今後は「個人の財布」の一種と考え、 「立替払戻日」の締め処理のタイミングで 業務使用分のみの合計を支払明細表に転記して 追加支給額に含める運用にした。 …まぁ、結局のところ、 従業員が会社に対して、 立て替えした購入費や交通費を請求し、 会社が給与を支払うタイミングで払い戻す、 という「普通の」運用に落ち着いたことになる。 「ひとりぼっち株式会社」なので、 もっと簡易なやり方があるんじゃないかと、 僅かな手間を惜しむために奇妙な工夫をするよりも、 ちょっと面倒でも 最初から「普通の」やり方をする方が、 結局のところ、判断に迷ったりすることもなくなり、 ラクになれるのだと、改めて思った。
しかし、何だかんだで、Excelで手作りしている 収支管理表も、随分と複雑になってきた。 しかもコレ、従業員が2人以上になった場合には 全面的に作り直さなければならないようなシロモノだ。 どんなに従業員が増えても、 どんなに収支の費目が多くなっても、 ちゃんと動作する市販の基幹業務パッケージソフトって、 やっぱりスゴいんだなと、 今頃になって実感している。 - 2019年4月14日(日)
「個人型年金運用指図確認通知書」と 「個人用火災総合保険証書」が届いた。 いずれも「個人」と付いている通り、 会社とは関係の無い書類である。 直ぐに個人用の書類棚に仕訳ける。 「法人」と「個人」をキッチリ分けるプロセスが、 電子ファイルでも紙書類でもスケジュール管理でも、 隅々まで正常に機能している。よしよし。
- 2019年4月15日(月)
まずは郵便局に行って、150枚もの82円切手を 140円切手に交換。未使用の年賀状を切手に交換する際に 「全て82円切手で宜しいですか~」と言われ 「はい、良いで~す」と深く考えずに答えてしまったが、 ハガキを書くことなど滅多に無く、 仕事用で文書を封筒で送る機会の方が圧倒的に多いので、 数枚のA4用紙をクリアファイルに入れて送る場合の 定型外郵便物(規格内・100g以下)の 基本料金140円の切手にした。 切手の交換に一枚当たり5円の手数料が掛かってしまったが、 先見の明が無かったので致し方ない。 (ちなみに50g以内なら120円。 A4クリアファイル約26g、A4封筒約15g、A4用紙4.2g なので、用紙2枚以内なら120円切手でイケるが、 A4クリアファイルは厚手だと約43gなので アウト(120円切手では1枚も送れない)。 精密秤を買ってまで20円を節約するほど 郵送もしないので、 全て140円切手で送ることにする。ここは割り切り。 140円切手なら厚手クリアファイルでもA4用紙10枚、 薄手クリアファイルならA4用紙14枚まで送れる。 かなり長文の契約書でも、ここまでの枚数になることは 滅多に無いので、140円切手で良いと判断した。)
また、税理士の先生のご助言に従い、 遡って1月分・2月分の給与を、 法人口座から個人口座に振り込んだ。 創立以来の個人での各種費用の立替分、 Suicaの業務利用分も、2月分銀行振込額に加算した。 1月の創立時点で600万円あった法人口座の資本金が、 もう半分消えてしまった。 分かっていた事とはいえ、 実際に通帳記録を見て、 残高の急降下を目の当たりにすると、 何か大きな間違いをしでかしているのでは、 という不気味な恐怖が心を覆い始める。 もっとガツガツ営業して、 『笑顔と土下座のルンペン社長』らしく アチコチに頭を下げて回り、 小銭を稼ぐべきなのかも知れない。 でも、「焦るな…焦るな…自分を安売りしてはいけない…」 という心の声も聞こえる。 最初の入金日を越えれば、 この恐怖は少しは和らぐはず。 間違ったことはしていないはず。今は、耐える。
食事の時、妻が 「子供が学校で使う文房具の領収書の宛名に、 あなたの会社の名前を書いてもらったわよ」 と、嬉しそうにレシートを渡してくる。 「そういう公私混同は、今後一切してくれるな。 私の大切な大切な会社の名前を、穢してくれるな」 と、流石に苦言を呈した。 領収書は、即刻、廃棄文書棚に仕訳けた。 怒鳴りたくなったが、グッと抑えた。 私だって、会社をこしらえてみて、初めて、 経費分が非課税になる意味と処理を理解できたのだ。 妻のような一般人が法人宛の領収書を、 カネを生み出す「打ち出の小槌」のように錯覚していることを、 必要以上に責めることはできない。 ただ、妻に経理関係の処理を手伝ってもらうのは、 絶対にやめようと、密かに心に誓った。 「ちょっとなら不正もオッケー」と思っている人とは、 一緒に仕事をすることはできない。
- 2019年4月16日(火)
京都のお客様との宴席があり、とても楽しく呑む。 お会計をした事は覚えているが、 領収書を貰った記憶が無い。 「しまった、経費にできない。…ま、いっか」と諦めつつ、 東京に帰った後ふとカバンの中を見たら、 ちゃんと弊社宛の領収書があるではないか。 なになに、私ったら、無意識に領収書を発行してもらってたの、 凄いじゃん。
- 2019年4月26日(金)
平成最後の平日、無事、弊社法人口座への 『初入金』を確認しました。 社会人になって、初任給を頂いた時のことは、 あまり良く覚えていません。 「大学では勉強を教わるために授業料を払ったのに、 会社では仕事を教わるのに給料が貰えるのは何故か」と、 若干の違和感を覚えたくらいしか記憶していません。 それに比べ、自分でゼロから起業し、法人口座も開設し、 提案→見積→受注→納品→請求→入金までを 全て自力でやったので、この初入金は、 きっと天高くにコブシを振り上げるほどの 達成感を味わえるに違いない、と予想していたのですが、 意外にも、そうでもありませんでした。 法人口座の通帳の『お預かり金額(円)』の列に、 請求通りの金額が記帳されたのを確認し、 「あぁ、予定通りだなぁ…」といういう感想を 持っただけでした。
脱サラ起業から丁度3ヶ月半。余りにも多くの方のご助言、 余りにも多くの専門家や組織のご支援を頂いて ここまでやってきたので、「自力でやりきった」 という感覚が、ほぼ全くありません。 確かに私は、この会社の発起人ではあるのですが、 会社としてお金の出し入れができるようになったことは、 社会の流れの一部としての自然な帰結と感じられます。 社会の公器としての会社が、キチンと動き始めたなぁ、 という、わりと冷めた感想しか湧いてきません。 むしろ、お世話になった方々への感謝の念が、 静かに暖かく心を満たしてくれているような感覚です。
とにもかくにも、起業して最初に目指した「初入金」を 無事迎えられたことは素直に嬉しい、それは確かです。 器は整いました。さぁ、これからが本番です。 世のため人のために何ができるか。 一歩一歩、前へ前へと、進んでいこうと思います。
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