プロセス思考

プロセス思考の
道具箱

プロセス思考は、生産性と品質の向上に必要な手法を完備しています。
様々なプロセスを プロセスカタログ で参照できます。

 目次

プロセスパターン

様々な「プロセス」に共通する構造が
プロセスパターン」です

プロセス思考の中核を成すのが、プロセスの汎用的なお手本である3種類の「プロセスパターン」(実行8ステップ、改善7ステップ、設計6ステップ)です。 この3種類のプロセスパターンのみで、あらゆる場面に応用が効きます。 プロセスパターンは、End-to-End(端から端まで)のステップで表されます。 つまり、これより前もなく、これより後もない。これで完全です。

  • プロセスの作り方:「プロセス設計6ステップ
  • プロセスの変え方:「プロセス改善7ステップ
  • プロセスの進め方:「プロセス実行8ステップ

開発や改善などのプロジェクトが上手く行かない時は 「プロセス設計6ステップ」 「プロセス改善7ステップ」を、 日々の仕事や生活の繰り返しの中で上手く行かない時は 「プロセス実行8ステップ」を、 それぞれお手本として参照することで、何が足りなくて問題が起きているのかを 簡単かつ確実に見つけられます。

  • 設計6ステップ:新規にプロセスを設計する プロジェクトの標準パターンです。
    既存のプロセスの部分的な修正では間に合わず、新規にプロセスを組み立てる必要が生じた際の、 プロセス設計を行うプロジェクトの「型」であり、 この「型」通りにプロジェクトを進め、各ステップのツールを活用することで、 プロジェクトの成功率を高められます。 設計プロジェクトの End-to-End ステップは、 1.目標定義 → 2.調査 → 3.概要設計 → 4.詳細設計 → 5.実装 → 6.展開 です。
  • 改善7ステップ:既存のプロセスを手直しする プロジェクトの標準パターンです。
    現状のプロセスの生産性や品質を高めるためのプロジェクトの、進め方の「型」であり、 この「型」通りにプロジェクトを進め、各ステップのツールを活用することで、 プロジェクトの成功率を高められます。 改善プロジェクトの End-to-End ステップは、 1.目標定義 → 2.可視化 → 3.測定 → 4.分析 → 5.改善 → 6.再測定 → 7.定着 です。
  • 実行8ステップ:繰り返されるプロセスの標準パターンです。
    仕事や生活で日々繰り返されるルーティンの、お手本となる「型」であり、 上手く行かない時や効率化したい時に、 各ステップのノウハウやツールと現状の作業を比較することで 様々な改善ポイントの気づきが得られます。 実行(サイクル)の End-to-End ステップは、 1.目標定義 → 2.環境整備 → 3.計画 → 4.起動 → 5.作業準備 → 6.作業 → 7.仕上げ → 8.振り返り です。

これまでの仕事や生活での経験で得た知恵を、プロセスパターンに当てはめて整理することで、他の人に形式知化して伝えやすくなります。また、自分自身が新しい業界・業種に打って出る際にも応用しやすくなります。 プロセス思考は、リスキリング(学び直し)を効果的に行うための必須知識です。


改善7ステップ

改善7ステップは、動画・オンライン研修・教材で学べます。

改善7ステップの順番は重要です(1.目標定義 → 2.可視化 → 3.測定 → 4.分析 → 5.改善 → 6.再測定 → 7.定着)。 順番を変えたり、手順を省略したりすると、プロセス改善プロジェクトが失敗する可能性が高まります。

なぜ、業務改善の成功率を高めるためには、 この7ステップが、この順番で必要なのでしょうか。 その必要性は、各ステップを省略したらどうなるかを 考えることで、ハッキリと浮かび上がってきます。

  1. 改善目標を定義しなかったら:
    改善プロジェクトは妥協で終わります。 途中で目標がすげ変わり、プロジェクトは迷走します。
  2. プロセスを可視化しなかったら:
    問題がどこにあるのかを、 網羅的に洗い出すことができません。 また、制度やシステムの仕様だけでなく、 「実行」において何を変えるべきかを 具体的に検討できなくなります。
  3. 改善前にプロセスを測らなかったら:
    改善すべき重点箇所を客観的・定量的に 特定することができません。 また、現状すなわち改善の出発点が分かりません。 つまり、どれだけ改善したのかも示せなくなります。
  4. プロセスを分析しなかったら:
    問題の原因を合理的に絞り込めなくなります。 また、薄くて広い、非効率的な対策しか 講じることができなくなります。
  5. プロセスの改善策を比較検討しなかったら:
    対策を合理的に絞り込めなくなります。 また、もっと良い改善策を見逃します。
  6. 改善後にプロセスを測らなかったら:
    改善効果を客観的に示すことができません。 プロジェクトメンバーが 苦労して勝ち得た業革成果を、 十分に喜び合うことができなくなります。
  7. プロセスの定着を図らなかったら:
    業務改善の成果は、いずれ立ち消えます。

改善プロジェクト「三種の神器」

改善プロジェクトで使われる、非常に有用かつ汎用的なツール 三種の神器 (「プロジェクトチャーター」「コントロールインパクトマトリクス」「ECRS原則」)を ご紹介します。 この3つをシッカリ活用するだけで、改善プロジェクトの成功確率がグンと上がります。

  • 「1.目標定義」フェーズの「プロジェクトチャーター

    長くて紆余曲折のある改善プロジェクトでは、 「プロジェクトチャーター」は何度でも立ち返ることになる、 プロジェクト関係者全員の心の拠り所になります。 チャーターは、魂をこめて書き、責任者が最新版を承認しましょう。

    チャーターには「解決すべき課題」「目標・達成基準」「背景・必要性」 「スコープ」「マイルストン」「体制」を記載し、 改革リーダーと責任者がサインします。

  • 「4.分析」フェーズの「コントロールインパクトマトリクス

    分析フェーズで阻害要因を洗い出したら、 最後に「コントロールインパクトマトリクス」をメンバー全員で作成し、 「私たちに何とかできそうで」「悪さの度合いの大きいもの」(悪魔の心臓)に 絞り込みましょう。 この関門を経ないと、「自分たちにはどうしようもないこと」 「大して意味のないこと」に時間を割くことになります。

    コントロールインパクトマトリクス上に、1件1枚で阻害要因を記載し、 コントロールしやすいものほど上に、 インパクトが大きいものほど右に配置し、 相対位置が決まったら、右上端に近いものを、 今回のプロジェクトで排除すべき阻害要因(悪魔の心臓)として プロジェクトメンバー全員で合意します。 続く「5.改善フェーズ」では、この阻害要因(悪魔の心臓)を やっつけるための改善策を洗い出すことに、みんなの知恵を集中させるのです。

  • 「5.改善」フェーズの「ECRS原則

    改善フェーズでは、施策候補は「ECRS原則」に従って洗い出しましょう。 「やりやすい施策」に飛びついて、 「効果の大きい施策」を取りこぼさないようにしましょう。 E(排除)は反対者も多く、本当に無くして大丈夫か、リスクも含めて良く確認する必要があります。 C(結合)は役割分担が変わることが多く、部門間調整が大変なこともあります。 しかし、もし、E(排除)や C(結合)について、実行可能な施策を発見できれば、 その費用対効果は絶大です。 R(入替・代替)や S(簡素化)は、E(排除)や C(結合)の 実行可能な施策が無いことを確認してから、考えるようにしましょう。


改善パターン

プロセスに着目し、プロセスの繋がり方を変えることで、 効率性や品質を大きく改善できす。 (これらの改善パターンは、システムの改善や人のスキルアップに依存しない、 プロセスレベルでの改善であることに注目してください。)

  • 作業の廃止

    プロセスが目的とする成果に結びつかない作業は、 リスクを確認した上で、優先的に廃止しましょう。 工数削減、スピードアップ、ミス低減に、直接的に効果があります。

  • 仲介者の排除

    テクノロジーを駆使して、仲介者を排除することで、 プロセス全体のスピードアップが図れ、 分配や集計の際の工数やミス混入のリスクを減らせます。

  • 作業の結合

    別々の担当者で担当していた作業を一か所に結合することで、 「手渡し」の回数を減らせます。 「手渡し」が減ることで、待ち合わせの時間の短縮、手渡し時の伝達・転記ミス、 作業と作業の間に溜まる在庫管理コストの削減を図れます。

  • 作業の並行化・直列化

    同時に作業できる工程を並列化することで、 プロセス全体のリードタイムを短縮できます。 但し、並行作業の分配や、各作業の完了の待ち合わせなどで 工程管理が複雑になる場合は、逆に 全ての作業を直列化することで単純化し むしろスピードアップに繋がることもあります。

  • 作業の集約化・個別化

    プロセスが十分に標準化された場合は集約化し、 効率化・自動化を図ると、生産性や品質の向上が期待できます。 逆に、標準化によって変化やバリエーションへの対応が難しくなったら 個別化によって個別最適を図ります。

  • 前準備・後始末の「外段取り」化

    作業の到着予定を共有することで前準備に早めに着手し、 次の工程に手渡せる状態になったら直ぐに手渡してから後始末をすることで、 プロセス全体のスピードアップを図れます。

  • 「バッチ」の「フロー」化

    溜めてから一気に処理する「バッチ」を避けて、 一個ずつ五月雨式に処理する「フロー」にすることで、 在庫を減らせます。結果として、プロセス全体のスピードアップにつながり、 在庫管理のコストや、滞留によるストレスを減らせます。

  • 入り口でチェック

    プロセスの途中や出口で問題を見つけると、 手戻りが大きくなります。 入口で形式的な問題や欠落などをチェックしておけば やり直しのリスクを小さくできます。

  • 雛形のライブラリ化

    毎回ゼロから作業するのではなく、 テンプレートを作成し、活用・強化し続けることで 工数削減・品質向上に大きな効果が得られます。

  • 早期の巻き込み

    プロセスの下流工程で担当になる人を 上流工程の段階から巻き込み、情報共有することで 下流工程の立ち上がりを円滑化し、大きな認識齟齬を避けられます。


プロセスカタログ

組織・社会・世界は
「プロセス」で満ちています

プロセス思考は、世界を「プロセス」の集合として捉えます。 「プロセス」は、 仕事の場面で使う「ビジネスプロセス」と 生活の場面で使う「ライフプロセス」に大別されます。

生活・企業・社会を満たす「プロセス」を一望できるのが 「 プロセスカタログ です。 ざっと眺めるだけでも、世界がプロセスで満たされていることが分かり、 世界の見え方が変わってきます。 これら全てに共通する「プロセス」の性質に着目して、 ミスを減らし、ムダを無くし、実行力を高めるのが、 「プロセス思考」です。


可視化されたプロセスは
企業資産 です

組織内の全活動を、「プロセス」として体系的に可視化し、 継続的に改善することで、組織は 真似のできない競争力を得ることができます。


経営要素の中核に位置するのが
「プロセス」


ビジネスの流れを見る観点が
「プロセス」


日々の業務を見える化する鍵は
「プロセス」

レベリングコンセプト

プロセスの可視化や標準化を行う際には、前もって「レベリングコンセプト」を決めておきましょう。 一つのプロセス表現で描く全体の範囲や 要素の粒度がバラバラだと、 一連の流れが把握しづらくなります。 (例えば、業務マニュアルでは、記述の粒度が手順によって大雑把になり過ぎたり詳細になり過ぎたりします。また、組織横断の改革活動を行おうにも、隣の部門とプロセスを繋げて考えることが困難になったりします。) 部門横断でプロセスを可視化し標準化するためには、 組織全体でレベリングコンセプトを定義し、 プロジェクトごとに、どのプロセス領域を、どのレベルで、 可視化・効率化・標準化するのかを、 合意しておきましょう。

― お客様の声 ―
  • レベリングコンセプトに従って、ハイレベルでの施策の整合性確認や、 現場レベルのドリルダウンが、整然と実行できるようになりました。 また、会社に何が足りていないのかも、濃淡がハッキリと 捉えられるようになりました。(製造業・業革推進室・室長)
  • レベリングコンセプトを揃えることで、 業務マニュアルの単位や記述粒度が揃い、 管理や改訂が効率的になりました。(製造業・購買部・主任)

(レベリングコンセプトの定義例)
レベル0
  • 全体:社会
  • 要素:会社
レベル1
  • 全体:会社
  • 要素:事業領域・機能
レベル2
  • 全体:事業領域・機能
  • 要素:プロセスのステップ・種類
レベル3
  • 全体:プロセスのステップ・種類
  • 要素:部門ごとの手続き
レベル4
  • 全体:部門ごとの手続き
  • 要素:作業者ごとの手続き
レベル5
  • 全体:作業者ごとの手続き
  • 要素:作業のステップ

企業では、レベリングコンセプトに合わせて、各種の経営資源(戦略、組織、制度・ルール、プロセス、人材、システム、データ)の管理単位を定めます。縦軸では、各種の経営資源ごとにレベルを掘り下げて、漏れなくブレークダウンされているかを確認します。横軸では、同じレベルで経営資源を横断して見て、要素や優先順位が整合しているか、矛盾が無いかなどを確認します。


業務改善3観点

改善7ステップを縦糸とするなら、 横糸となるのが次の3つの観点です。

  • 顧客志向 customer oriented
  • プロセス思考 process thinking
  • データ重視 data driven

業務改善3観点はプロセス改善の各ステップで重要な役割を果たします。

  1. 改善の目標定義の際には、自分の都合ではなく、 顧客の視点に立って(競合や環境も含めて) 期限や達成基準を決めましょう。
  2. プロセスを可視化する際には、現場のありのままのプロセスを 客観的に描き出しましょう。
  3. プロセスの効率性や品質を測定する際は、事実データを ありのままに客観的・定量的に表現しましょう。
  4. プロセスの分析は、顧客志向・プロセス思考・データ重視を駆使した総力戦です。 プロセスに沿って、顧客視線で、データを踏まえて、 問題の真の真因を見つけ出していきます。
  5. プロセスを改善する際は、 プロセスをどのように変更するか、具体的に検討します。
  6. プロセス改善後の成果の再測定では、 測定方法をプロセス改善前と合わせ 客観的なデータで証明しましょう。
  7. 改善効果の定着のために、 改善後のプロセスを業務マニュアル等に書き残し、 プロセス改善に関する指標(KPI)を一定期間は測り続け、 折角の改善効果が立ち消えないようにしましょう。

ところで、なぜ、「顧客志向」「プロセス思考」「データ重視」が、 それほど重要なのでしょうか。それは、 人間の本性が、「自分志向」「結果思考」「感情重視」だからです。

  • 人間は、顧客や外部環境よりも、 先ず自分の都合を先に考えてしまいがちです。 だから、「顧客志向」で顧客にとっての価値を重視することが大切だと 言い続ける必要があります。
  • 人間は、自分が目に見える結果や、 手近な組織や人や作業やシステムばかりに注目し、 そこから手をつけたがります。 だから、 「プロセス思考」で目的を確認し、広い視野を持ち、 結果に一喜一憂することなく、全体最適を図り続けることが大切だと 言い続ける必要があります。
  • 人間は、自分の感情やチームの雰囲気を優先して、 現状を勝手に感情的に解釈しがちです。 だから「データ重視」で事実を直視することが大切だと 言い続ける必要があります。

「人間はこんなにも劣った存在である」と言いたいわけでも、 「こういう人が問題だ」と言っているのでもありません。 これは人間の本性であり、人間脳の癖でもあり、 これはこれで進化の中で獲得してきたメリットもあります。 しかし、業務改善においては、 それがデメリットに働く側面もあるわけです。 人間が人間である限り、人間脳で考える限り、 業務改善においては、「顧客志向」「プロセス思考」「データ重視」と、 繰り返し言い続ける価値があるのです 。

業務改善や働き方改革がうまく進まない、 改善活動自体にやり直しや停滞などの非付加価値時間が多い、 そう感じた時には、「業務改善3観点」に立ち戻って、 忘れていることがないかを、是非、再点検してみてください。


自循論

自循論とは、私が私であるという素朴な感覚や、私が認識している世界の本質について考える哲学です。 自循論では、無限乱雑場という時空以前の実在から、物理・生命・精神を含む世界という存在が立ち現れる機序を説明します。
  自循論は、プロセス思考の必要性や究極性を基礎づける思想でもあります。 世界は「自」という抽象的な自己循環から出来ています。これを知性は「ゴール」と「プロセス」に切り分けて理解しますが、本来は一体のものです。プロセス思考の本質は、プロセスの隅々までゴールが浸潤しているという考え方であり、バラバラになったゴールとプロセスの一体性を回復します。それにより、今日を生きることの内側に絶対の幸福を見出します。
  自循論を背景思想に持ってプロセス思考を習慣化すれば、日常に新たな驚きを見出せ、決して失われない感謝と幸福を掴み取れるようになり、暮らしや仕事の生産性が向上し、人生のキラキラ時間が増えます。

幸福を未来に隔離せず、現状から理想に向かう地続きなプロセスを描き、一歩を踏み出すことで、 今日が既に幸福になります。

ゴールを埋め込んだ
プロセスを
いま改善し
いま実行する

(資料)

用語集

  • プロセス
     入力を出力に変換する一連の手続き。
     出力の受け手に対し、何らかの価値を付加する(ことが期待される)。
     持続する組織の活動は殆ど全てが繰り返されるサイクルであり、プロセスから構成されている。実行力のある企業は、効率的・効果的なプロセスを資産として管理している。
    • プロセス思考
      成果を生み出すまでの手順を端から端まで隙間なく時系列に可視化することで、 ミスやムダを減らし、実行力を高める思考法。
        プロセス効率の目標設定、可視化・文書化、プロセスの効率性や効果の指標化と測定、 原因分析、改善施策の立案と選択、 新プロセスの定着策の立案と実行、などの知識体系・スキル要素から成る。
        結果だけでなく、結果の生み出し方(プロセス)に着目する。 ゴールだけでなく、ゴールへの至り方(プロセス)に着目する。 人やシステムだけでなく、人やシステムを使う一連の作業の進め方(プロセス)に着目する。
  • BPM(Business Process Management; ビジネスプロセスマネジメント):
     組織内の業務プロセスを継続的に可視化・分析・改善し、 業務を最適化し続ける活動。 業務改善を一過性の活動でなく組織の基礎的な力とするためには プロセスオーナー制度とBPMの導入が欠かせない。
  • EA(Enterprise Architecture; エンタープライズアーキテクチャ):
     組織の全体最適化と目標達成のために、事業の構成要素である組織、業務プロセス、IT、データなどの一覧、および、それらの間の関係を記述したもの。
     組織の構成要素は相互に有機的に影響し合うため、業務プロセスの変革にはEAの視点が必要。
  • KPI (Key Performance Indicator; 重要業績評価指標):
     組織が業績目標の達成度合いを評価するための指標のうち、重要なもの。
     結果に一喜一憂するのでなく、KPIによって途中経過を観察することで、先手を打って問題解決を図れる。
  • LSS(Lean Six Sigma; リーンシックスシグマ):
     業務改革手法のグローバルスタンダード。ムダの排除に重点を置いたリーンと、品質向上に重点を置いたシックスシグマ方の、「いいとこどり」をして体系化された方法論。
     組織全体がLSSを共通言語として学習することにより、機能横断的な全社改革を進めやすくなる。

    (資料)
  • SLA(Service Level Agreement; 合意サービス水準):
     サービスの提供側と利用者の間で結ばれる、サービスの範囲・内容・品質目標・保証などに関する契約。
     自組織とお客様との間で明示的に文書化される場合もあり、組織内の自工程と後工程との間で暗黙的に約束されている場合もある。業革が、何を目指し、どこまでを達成すれば良いのかの拠り所となる。
  • 業務マニュアル
     「人間の作業が関わる一連の作業手順が文書化されたもの」で、「文書に沿って第三者が業務を遂行できることが意図されたもの」。
      業革成果を蓄積記録するためにも、KPI管理やSLA遵守を具体的・合理的に行うためにも、業務マニュアルは重要な役割を果たす。また、現場の暗黙知を形式知化し、業務の応受援の活性化や引継ぎの効率化のためにも欠かせない。
  • プロジェクト
     「やったことのない企画」を計画・実行し、 期限内に完了させる活動。
     業革は何らかの点で「やったことのない企画」である。そして、その規模が大きくなるほど、プロジェクトマネジメントの役割が重要になる。


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